S&P500はオワコン?よく分からないなら全世界株式一択です

5月 2, 2021

2021年2月,このような記事を見ました.

ジム・ロジャーズ「S&P500への投資は損になる」

記事の内容は,世界的な投資家で知られるジム・ロジャーズ氏が

・ここ20年間はS&P500に投資すれば儲かっていたが,向こう20年間はそうは行かない

・株式ならば,これからはS&P500よりも日本のインデックス(日経平均株価など)の方が良い

・ある程度は商品(コモディティ)も買っておこう

と述べたというものです.

つみたてNISAなどでS&P500に投資している人はかなり多いですから,気になる発言ですよね.本当に日本のインデックスの方が上がるのであれば,乗り換えを検討したいところです.

そこで今回は,この「S&P500よりも日本のインデックスに投資した方が良いのか?」について考えていきます.

結論から言うと,未来は予想できないので,長期投資では全世界株式に投資しておけばよいです.

もちろん,長期予測に自信がある人はS&P500にでも日経平均株価にでも集中投資するのもいいと思うので,この記事は参考程度に読んでみてください.

また,ジム・ロジャーズ氏の最後の『ある程度は商品(コモディティ)も買っておこう』については今回は触れません.ちなみに資産がまだ少ない投資家は商品(コモディティ)を買う必要はあまりないと考えているので,以下の記事を参考にしてみてください.

資産が500万以下の投資家は債券や金,REITを買う必要はないと思う理由

※この記事ではインデクスファンドに長期投資を行う前提で話を進めますので,個別株の視点で日本株か米国株か考えたい人には参考にはなりません.ご注意ください.

S&P500と日本インデックス

S&P500と日本インデックスを比較してみます.日本のインデックスとしは日経平均株価を用います.

ジム・ロジャーズ氏のインタビュー記事の主張は「ここ20年間」に関するものでしたが,Googleで見ることができるチャートでは20年間だけを表示させることができなかったので,ここでは「ここ30年間」で比較します.

つみたてNISAも30~40年続けるひとが多いと思うので,妥当な期間だと思います(つみたてNISAの場合,例えば2042年に投資したもの対して20年非課税で運用可能なので,非課税枠をすべて使おうとすると現在から40年間運用を続けることになる).

以下は,S&P500と日経平均株価の30年間の比較です.

引用元:Google

誰が見ても分かるくらい,S&P500が日経平均株価を圧倒していますね.ここ20~30年間はS&P500が強かった,というのは事実というわけです.日経平均株価に対してだけでなく,S&P500は世界的に見ても最強だった指数です.

しかしながら,これからの20年はそうはならないだろう,とジム・ロジャーズ氏は述べています.上の図を見ていたらそんな気にはならないかもしれません.そこで,「ここ5年間」のS&P500と日経平均株価の比較を見てみましょう.

引用元:Google

これは,単に先ほどの30年の比較の5年分を拡大しただけのチャートではないことに注意してください.これは,5年前を0とすると,今どれだけ上がったかを示すチャートです.株式投資では金額の大きさというよりは上がった割合で儲けを出しますから,妥当な比較の仕方だと思います.

このようなことから,あまり長いチャートで見ても正確には比較できなかったりするので,株チャートを見るときは注意しましょう.

さて,ここ5年間ではS&P500と日経平均株価の成績には思ったより大差はないように見えます.つまり,最近は同じような上がり方になっているということです.

これが,これから日経平均株価がS&P500を追い抜くような成績(上昇割合)を出す可能性はありえなくない理由です.

とはいえ,ぶっちゃけ日経平均株価がS&P500を追い抜くのか,それともやはりS&P500が強いのか,はたまた新興国株が最強になるのかは私は全く分かりません(ぼやっとした予想しかできません).

しかも,つみたてNISAやiDeCoでは20~40年後の未来を予測しなければなりませんからね.無理です.

なので,私としては長期投資は以下のような方針で行います

わからないなら,全世界株式でOK

こういった問題にあたったときには,「全部に投資する」考えを持つと良いと思います.

eMZXIS全世界株式インデックスや楽天・全世界株式インデックス・ファンドなどの全世界株式ファンドなら,アメリカのインデックスや日本のインデックス,先進国や新興国のインデックスなど全部に投資することができます.

引用元:楽天証券eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)目論見書(20200727)

参考:つみたてNISAは全米株式か全世界株式どっちがおすすめ?

全世界株式の投資信託では調子のよい株(ファンド)を選んで組み合わせてくれます.

どこかの国の株式の成長が止まったとしても,世界全体として株価が上昇すると思えるなら,全世界株式に投資しておけば「そこそこ」のリターンは得られると思います.

長期投資では,長い目で見て成長するものを何も考えずに積み立てで買うことが一番リターンを最大化できますから,全世界株式は優れたファンドだと思います.

一方で,個別株で大きなリターンを狙おうと思っている人は,「どこの国か?」というよりも,「どの会社か?」という分析の方が重要になりますから,日本株か米国株か,今後調子のよい銘柄を選定する必要があります.

結論

世界的な投資家で知られるジム・ロジャーズ氏による

ここ20年間はS&P500に投資すれば儲かっていたが,向こう20年間はそうは行かない.株式ならば,これからはS&P500よりも日本のインデックス(日経平均株価など)の方が良い

に対して,S&P500と日経平均株価のチャートを比較してみましたが,よく分かりませんでした.

そこで,

「20年後の未来のことは分からないが,世界は総合的にきっと成長するだろうから,どちらのインデックスも含んでいる全世界株式インデックスファンドを買おう」

というスタンスを取ることで,そこそこいい結果が得られると思います.