米国株(S&P500)の季節アノマリーを調べてみました【2021年の投資戦略】

アノマリーを参考にすると,大雑把な投資戦略が見えてくるので,米国株のアノマリーを調べ,それを元に今年の投資戦略を計画してみました.

今回は,特に米国主力企業500社の株価に連動するインデクスであるS&P500の,季節アノマリーに注目します.

アノマリーには保証はないので,今回紹介する内容は参考程度に見て下しさい.
しかし,私は結構参考にするタイプです.

アノマリーとは?

アノマリーとは,「保証はないけど,経験的に言える規則性」のことです.

例えば,「大統領選の年は株価が上がりやすい」とか「1月は株価が上がりやすい」とかです.

もう少し丁寧に表現すると,「因果関係はないけど,相関関係があること」がアノマリーです.

つまり,メカニズムははっきりしない一方で,データに基づいた事実です.したがって,それが正解である保証はありませんし,毎回そうなるとも限りません.

今回紹介するのは,月ごとの米国株のアノマリーです.

S&P500の季節アノマリー

S&P500の月ごとの平均騰落率(1972~2018)は,以下のようになっています.

引用元:マネックス証券,和波の投資生活ブログ

※データは和波の投資生活ブログから引用させて頂きました.

これによると,1月が最も騰落率が高く,9月が最も低いことが分かります.冬は好調,夏は危険といった感じですね.

ここで注意したいのは,グラフの縦軸はあくまで「騰落率」であり,株価が高いもしくは低いということではありません.

つまり,例えば1月に投資をしておけば(平均的には)高いリターンが期待できますが,2月も騰落率はプラスなので,2月に売らないとリターンがマイナスになるわけではありません.増加する割合が鈍化するだけです.

これだけ見ると,騰落率が高い11月~1月に取引を行って,6月~9月にはなるべく取引しない方が良さそうな気がします.

しかし,これは1972年~2018年の平均騰落率であり,時代の流れというものを考慮していません.そこで,より最近だけで平均したデータも見てみましょう.

※データは東大太郎の投資ブログから引用させて頂きました.

これを見ると,4月が最も高く,やはり9月が最も低いようです.また,11月も高いです.ただし,先ほどのグラフとは異なり,1月,2月,6月もマイナスになっています.

どうやら,4月や11月の変化率(騰落率)がプラスになりやすいのは最近も変わらないようですね.また,9月が危険というのも変わらないようです.

年ごとのばらつきはかなり大きいようなので,鵜呑みにはできませんが,ざっくりとした見方としては4月と11月はねらい目と予想しました.

今年(2021年)の投資戦略

コロナショック直後から株高の状態になったりと,とても不安定な今年の相場ですが,私個人としては4月はそれなりに上がると予想しています.

理由はいろいろありますが,2月下旬~3月上旬の大きな調整(株価下落)があったことや,アメリカでの給付金が決まったこと,コロナワクチン接種が進んできたことなどが挙げられます.

ただし,株安の状態ではないので,注意が必要です.

したがって,例年では5月まで株を持ち続けるところを,今年に限っては4月中旬,場合によっては4月上旬に手放す予定です.

3月中に下落したポイントでいくつかの個別株を買い,売っていきます.

ただし,私は個別株にそれほど高いウェイトを置いていないですし,4月よりも11月に期待しているので,購入金額は10万円程度の予定です.

アノマリーはしょせんアノマリーなので,「おまけでアノマリーの力も借りて」という感じですね

インデクス積立投資はドルコスト平均法で

季節ごとの騰落率を見てきましたが,S&P500の騰落率が季節ごとにばらつきがあるからと言って,それに合わせて買う金額を調整するのはおすすめできません.

それよりも,いつも同じ額を投資する「ドルコスト平均法」をした方が良いと思います.

なぜなら,季節ごとのアノマリーは年によってずれまし,今後は季節のアノマリーも変化していく可能性も十分あるので,20年以上の長期投資をするインデクス投資では季節のアノマリーに頼れないと思うからです.

ドルコスト平均法で投資しておけば,そのインデクスが(季節変動とかは考慮しなくてもとにかく)成長することによるリターンを受けられるので,十分だと言えます.

ドルコスト平均法が向いていないようなETFや個別株に対して,季節のアノマリーを参考にしてみてください.

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