【投資の基本】移動平均線とは?ゴールデンクロスとデッドクロスで売買

3月 30, 2021

株価の動きを予測するテクニカル分析において,もっとも基礎的な指標と言えるのが『移動平均線』です.

今回は,移動平均線について解説します

移動平均線といっても単純移動平均(SMA),加重移動平均(WMA),指数移動平均(EMA)など色々種類がありますが,今回紹介する移動平均線は単純移動平均(SMA)のみに留めます.加重移動平均や指数移動平均は単純移動平均線を基礎としているので,今回の単純移動平均線を理解することが第一歩となります.

また本記事では,複数の移動平均線を組み合わせてトレンドを予測するゴールデンクロスデッドクロスについても解説します.

ところで,移動平均線を知ろうとするひとの多くが考えているのは「移動平均線で株価は予測できるのか?」ということだと思いますが,結論から言うと移動平均線だけでは予測的中率を上げることは難しいと思います.

とはいえ,あくまで移動平均線「だけ」ではというだけで,他のテクニカル指標と合わせて見れば株価予測の大きな参考になりますので,移動平均線を勉強する価値は大いにあると思います.

移動平均線とは

移動平均線とは,下のグラフの水色や紫色の滑らかな線のことです.

この(単純)移動平均線について,説明していきます.

(単純)移動平均線の計算式

移動平均線は,各日の移動平均点をつなげたものです.

移動平均には5日移動平均,25日移動平均など様々ですが,ここでは5日移動平均で話を進めます.

移動平均点は簡単に言うと,5日移動平均線なら最近5点の株価の平均を取って,ひとつ点を打つという感じです.

具体的には,ある日\(n\)の株価を\(x_n\)とするとき,ある日\(n\)の5日移動平均点\(\bar{x}_n\)は,以下の式で計算されます.

$$\bar{x}_n = \frac{x_{n}+x_{n-1}+x_{n-2}+x_{n-3}+x_{n-4}}{5}$$

この各点\(\bar{x}_n\)をつなげることで移動平均線になります.

この式を見て分かるように,5日移動平均線では過去に5日分の株価データが無ければ移動平均点を計算することはできません.つまり,5日移動平均線が引けるのは5日目からということになります.\(p\)日移動平均線などについても同様で,\(p\)日から線を引くことができます.

先ほどのグラフで最初の方に紫色の線が無かったのは,これが理由です.

移動平均線から分かること

先ほどの計算式から分かるように,移動平均線が意味するところは「ざっくりとした株価の動き」です.つまり,移動平均線を見ることでトレンドが分かります.

反対に言えばざっくりとした動きしか分からないので,長期の傾向を見るのには適していますが,移動平均を取る数の数倍以下の値に関してはあまり意味がありません(5日移動平均線なら10~20日以上のトレンドが見れる).

移動平均線を使った予測

期間の異なる複数の移動平均線を使って,売買のタイミングの参考(シグナル)にする有名な方法があります.

その代表例が「ゴールデンクロス(買いシグナル)」と「デッドクロス(売りシグナル)」です.

ゴールデンクロス

短期移動平均線が上昇して長期移動平均線を追い越すとき,その交差点をゴールデンクロスと呼びます.

ゴールデンクロスは上昇する勢いが強い点なので,移動平均点の数倍くらいの時間スケールでは上昇すると考えられるため,買いシグナルとして見ることができます.

デッドクロス

短期移動平均線が下落して長期移動平均線を下回るとき,その交差点をデッドクロスと呼びます.

デッドクロスは下落する勢いが強い点なので,移動平均点の数倍くらいの時間スケールでは下落すると考えられるため,売りシグナルとして見ることができます.

何日移動平均線を使用するのか

移動平均線には

日足:5日,25日,75日,100日,200日
週足:9週,13週,26週,52週
月足:6ヶ月,12ヶ月,24ヶ月,60ヶ月

などがあり,日足では短期線を5日もしくは25日線、中期線を75日線、長期線を100日もしくは200日線とすることが多いですが,どの移動平均線を利用するのかは目指している売買の頻度や分析手法によって異なります.

短期トレードをするなら5日線と75日線を使う場合もありますし,中長期なら75日線と200日線を使う場合もあります.

移動平均線を参考にした売買タイミング的中率について

移動平均線は計算式からも分かる通り,大雑把な道を示すものでしかありません.

また,ゴールデンクロスやデッドクロスは有名なシグナルとしてよく取り上げられますが,使用する移動平均線の日数によっては的外れなあまり良くないタイミングを示すこともあります.

さらに言えば,未来の株価を予測するために移動平均線を利用する場合,単純移動平均線は過去のデータを元に算出される平均でしかないので,急激に騰落する株価に対しては参考にしにくいといった特徴があります.

つまり,移動平均線による予測は反応が遅いです.

そのため,移動平均線だけで売買のタイミングおよび売買の株式数量を決定するのは危険であると考えています.

他の指標とも合わせて分析する必要がありますね…

他のテクニカル指標としては,ローソク足,ボリンジャーバンド,MACD,出来高,RSIなどがあります.これらと組み合わせて分析することで,売買タイミングを最適化していきましょう.ちなみに,MACDはt短期移動平均線として単純移動平均線の代りに指数平滑移動平均線を利用するだけで,考え方は同様のテクニカル分析手法です.

この記事の内容はあくまで投資手法の一例を挙げているだけであり,投資の成績を保証するものではありません.参考程度にお願い致します.

Pythonによる単純移動平均線(SMA)の引き方は以下の記事を参考にしてください.