テクニカル指標「RSI」とは?計算式からRSIを理解しましょう

3月 31, 2021

株式投資をしていると,「RSIが上がった!」とか「RSIが下がった!」などの言葉をよく耳にします.

RSIは市場の状況を把握するのに役立つテクニカル指標であり,本格的に株式投資を行うなら知っておきたい知識です.

本記事ではRSIについてご存知でない方に,なるべく簡潔に解説します.

RSIの概要

RSIとは,Relative Strength Indexの略で,日本語で相対力指数と言います.

RSIは「買われすぎ,売られすぎ」を判断するのによく用いられる指標です.つまり,相対力指数の「相対」とは,「買い」と「売り」の相対的な差を意味します.

RSIは「買われすぎ,売られすぎ」を判断するのによく用いられる指標

RSIは0~100の間の値をとり,一般的に70~80%以上で買われすぎ,20~30%以下で売られすぎと判断されることが多いようです.

RSIの計算式

\(RSI\)は,以下の式で計算されます.

$$RSI = \frac{RS}{1+RS} \times 100$$

式中の\(RS\)とは,

$$RS = \frac{期間中の平均上昇幅}{期間中の平均下落幅}$$

です.

式中に期間中の平均があるということは,平均する期間を設定してはじめてRSIを計算することができるということです.

一般的には,9日の平均変動幅を扱う9日間RSIもしくは14日間RSIが良く使用されますが,14日間RSIの方が有力のようです.

具体例

以下のように価格が推移する株価があったとして,14日間RSIを計算しましょう.

(日)123456789101112131415
価格(円)100010201030101010201000103010501080106010401050106010801090
変動(円)+20+10-20+10-20+30+20+30-20-20+10+10+20+10

まず,期間中の平均上昇幅,平均下落幅を計算します.平均上昇幅は,14日間のうち上昇した日の変動幅だけをピックアップして和をとって14で割ります.下落幅に関しても同様です.

$$期間中の平均上昇幅=\frac{20+10+10+30+20+30+10+10+20+10}{14}=\frac{170}{14}$$

$$期間中の平均下落幅=\frac{20+20+20+20}{14}=\frac{80}{14}$$

なので,\(RS\)は

$$RS = \frac{期間中の平均上昇幅}{期間中の平均下落幅}=\frac{\frac{170}{14}}{\frac{80}{14}}=\frac{17}{8}$$

となり,\(RSI\)は

$$RSI = \frac{RS}{1+RS} \times 100=\frac{\frac{17}{8}}{1+\frac{17}{8}} \times 100=68$$

となりました.68なので,少し買われすぎという感じでしょうか.

お気づきの通り,14という数字はデータの数(14日間から上昇日と下落日を選んで各々和を取る)にしか影響せず,期間中の平均上昇幅や平均下落幅を上昇の合計,下落の合計としても計算結果は変わりませんね.

計算式からも分かるように,RS,つまり下落幅に対する上昇幅が大きいとRSIも大きくなります.

株価というものは上昇と下落を繰り返しながら遷移していくものなので,下落に対して上昇が続きすぎるということは急に上がりすぎ,急に買われすぎということが言えます.下落に関しても同様で,下落が続きすぎると売られすぎでRSIは小さくなります.

ただし,「株価というものは上昇と下落を繰り返しながら遷移していくもの」という前提のもとでRSIは買われすぎ,売られすぎを意味する指標となり得ますので,反対に言えばこの前提が成り立たないような銘柄に対してはRSIはあまり役に立たないかもしれません.

例えば,実体経済が急に不況になったときには株価は急激に下落するのが自然であり,RSIが小さくなったからといっても,さらに売られてやっと実体経済に合った妥当な株価になる可能性があるので,「売られすぎ」という表現をするのはどうかと思います.実際,暴落中にRSIが20を下回ったからといって自信満々に買いに走ることができる人は少ないと思います.

したがって,RSIだけでなく他の指標も合わせて参考にしなければ予測する力は弱いと考えられます

PythonでRSIを計算したいひとは以下の記事を参考にしてみてください.