【2022年版】Unity Software(U)株はテンバガー候補?企業分析してみた

3月 26, 2022

米国企業であるUnity Software(ユニティ・ソフトウェア)は、世界首位のゲーム開発エンジン『Unity』を提供する企業です。

最近ではメタバース企業としても注目し始めています。

株式市場としては、ティッカーコード『U』として、8月24日に上場申請書類を提出し、9月18日に上場しました。

今回は、私も投資しているUnity Softwareについて改めてまとめます。

Unity企業分析まとめ

・ゲーム市場は拡大見込みであり、Unityはゲーム開発環境を提供する企業として業界首位

・Unityの収益構造は開発者に対する課金方式、アセット(開発要素)ストアでの広告であり、収益性は非常によい

・競合『Unreal Engine』のゲーム開発エンジンと比較した場合のUnityの利点は開発の『手軽さ』

・Unityは事業拡大中であり、利益確保はこれから

・Unityはゲーム以外にも、参入市場を拡大中

ゲーム市場の動向

ゲーム市場の規模

2020年の世界のゲーム市場規模は、以下の記事によれば約20兆円だそうです。

世界ゲーム市場は初の20兆円の大台突破 国内も2兆円突破、アプリが3分の2占める 『あつ森』が記録的ヒット 『ファミ通ゲーム白書2021』発刊 | gamebiz

自動車産業の規模が300~400兆円であることを考えると、ゲーム市場も十分存在感がありますよね。

ゲーム市場約20兆円のうち、約9兆円がアジア地域であり、人数が多い地域で経済規模が大きいということは、コアなゲーム好き地域のみで経済がある市場というわけではなく、安心感があります。

2019年のゲーム市場規模が約15兆円であることを考えると、今後も大きく成長していく市場であると期待できます。

ゲームエンジンの市場規模

この記事の本題であるUnityは、ゲーム市場の中でもゲームエンジンの市場に位置します。

ゲームエンジンの市場規模は、2019年に21億8,000万米ドルであり、2027年までに59億6000万米ドルを超えると予測されています。

ゲームエンジン市場規模、機会、主要成長要因、収益分析、20202027 – iCrowdNewswire Japanese (icrowdjapanese.com)

つまり、現時点では約2千億円規模の市場ということです。思ったよりは小さいですね。

Unityのゲーム市場での立ち位置

Unityが提供するのはゲームエンジンです。ゲームエンジンとは、ゲームを開発するために必要なソフトウェアプラットフォームです。

つまり、Unityはゲームのアプリを作ったり、ゲーム自体を作っているわけではなく、その土台を提供しているこということです。

ゲームを作りたい企業は、ゲームエンジンを利用して、ゲームを作ることがほとんどであり、Unityはそのエンジンを提供します。また最近では、ゲームだけでなく、自動車関連など、色々な場面でゲームエンジンが使われています。

世の中の約半数のゲームが、Unityを使用して作られているようです。

私が最近はまっている『オーバークック』というゲームも、Unityによって作られているようです。このゲームは有名人によってYouTubeで紹介されたりして、かなり流行っているようですね。

Unityによって作れらたゲームの例。

参考:ゲーム開発者でもプログラマーでもない私が、Unityを応援する理由|さより|note

ゲームの紹介になってしまいますが、オーバークックは協力して効率的に料理をたくさん作るゲームで、操作がシンプルなのでパーティーゲームとしておすすめです。

さて、話は戻りますが、ゲームエンジン提供企業として、Unityは業界首位ですが、ゲームエンジンとしてはUnreal Engineが競合で、同じくらいの規模です。

ゲーム開発のインフラであるゲームエンジンの企業として、Unityは存在感があります。Unityが無ければゲームが存在しないと言われる可能性を持っている企業です。

Unityの収益構造と現状

Unityの収益としては、大きく分けて以下があります。

  • ゲームエンジン提供(Create Solutions)
  • 収益化、運用サービス提供(Operate Solutions)
  • 固定ロイヤリティ契約(Strategic Partner ship and Other)

ゲームエンジン提供(Create Solutions)は、開発者にゲームエンジンを提供したときの収益です。売上としては、Unity全体の30%くらいです。

執筆時現在で言えば、Unityの使用に対して課金方式(サブスクリプション)で料金がかかるものの、Unityを利用して作成されたゲームなどの成果物による収益に対してはUnityに支払う必要がありません。

ただし、今後それが維持されるとは限らず、成果物に対してもロイヤリティを課す可能性はあります。

収益化、運用サービス提供(Operate Solutions)は、主にUnityやUnityで制作されたゲーム内の広告収入です。売上としては、60%くらいです。

実は、広告収入がメインとなっており、やはり広告事業は儲かるということが分かりますね。

固定ロイヤリティ契約(Strategic Partner ship and Other)は、ハードウェアやコンソールを企業と契約しているときのロイヤリティです。売上としては10%くらいで、成長率も低い領域みたいです。

Unityの強みは開発の『手軽さ』

ゲームエンジンとしてはUnreal Engineが競合です。

Unreal Engineを好む企業もありますが、UnityはUnreal Engineよりも手軽にセットアップし、使えるということで、採用する企業や開発者が多いようです。

使用する企業や開発者が増えてくると、それに関する情報も増えてきて偏るので、シェアを取るには使用する人をなるべく早く増やすことが重要だと考えられます。

手軽さを持つUnityは、その点で有利だと考えられます。

Unityの市場は拡大中

 Unityはゲームだけでなく、家電製品、自動車、ヘルスケア、航空宇宙、政府などに活用されつつあるそうです。

ゲームエンジンと言いつつも、Unityはある意味ソフトウェア開発プラットフォームとも言えますので、様々な場面で使用されるのは納得です。

また、最近では『メタバース』という言葉が流行りましたが、UnityはAR、VRを扱うメタバース企業の有力候補とされています。実際、AR、VRソフトウェアにはUnityが使われることが多いです。

2021年第4四半期決算

2021年第4半期決算の結果は、結論から言えば、良好でした。

ここでは決算のいくつかの指標に関して概略を述べますが、これだけだと分からないこともあると思うので、気になる方は決算書を拝見ください。

決算概略

・売上は$315.9M(前年同期比+43%)、すべてのセグメントで売上上昇

・自動車やEC企業と連携して事業拡大中

・EPSは-$0.05と市場予想-$0.07を上回るも赤字継続

売上の予想は$295M程でしたが、結果は$315.9Mと大きく予想を上回りました。

先ほどの収益構造で述べたセグメント別の売上は、以下の通りになっています。

・Create Solutions:$99.9M
・Operate Solutions:$194.6M
・Strategic Partnerships:$21.3M

(合計:約$315.9M)

やはり、(執筆時)直近の決算でも、収益化、運用サービス提供(Operate Solutions)が主力の事業となっています。

ゲームエンジン提供(Create Solutions)では、ゲーム業界で顧客規模が拡大し、さらに産業機械分野でも顧客が付いたようです。また、Hyundai(韓国の自動車メーカー)と連携し、工場の生産・製造効率の向上に取り組んでいるそうです。

さらに、eBayとも提携して、出品者が3D的に商品を紹介できるシステムを開発しているようです。

素晴らしい事業拡大ですね。

EPSも、予想-$0.07に対し-$0.05で予想よりも良い結果となりました。赤字ではありますが、まだ開発投資段階ということで、市場もそのつもりということでしょう。ただし、当期利益の赤字は額面として年々拡大しているので、注意が必要です。

Unityの株は買いか?個人的意見

ここからは、私の個人的な意見です。

Unityの現在の主な収入は広告ですが、個人的には広告でなく、ゲームエンジンの事業が確かなインフラとなったことによる収入がメインになることを期待したいです。

そうすることにより、現在、開発者に対して取っていないUnityのロイヤリティを課しやすくなり、収益の成長が大きく見込めると思います。

また、家電製品、自動車、ヘルスケアのような場面でUnityが使用されることになれば、Unityは相当な企業になってもおかしくありません。

実際、Unityの開発したソフトウェアは自動車の企業やEC企業と連携しており、その動きは、徐々に見えてきています。

そういう意味で、Unityにはかなり期待をしています。

一方で、『今、買いか』と問われれば、微妙なところです。

確かに私はUnityにそれなりに投資していますし、決算だけ見ればかなり優秀な銘柄です。

しかしながら、投資するのはUnityのゲームエンジンとしてのシェアが増えてきたり、色々な事業に使われてきたりしてからでも遅くはないかな、と思ったりもします。

株式市場全体の動向やIPOして間もないことを考慮すると、Unityの株価が割高になっている可能性も全然ありますし。

また、金融引き締めに入っているフェーズでは、将来性があるビジネスモデルを持っている開発段階の企業でも、赤字なら冷たくされますので、その点も心配です。

こんなことを言ってしまっては本末転倒ですが、投資は自己責任で判断願います。

米国株

Posted by adminB